相続と借金について

  相続人は、お亡くなりになった方の借金を相続し、支払う義務があります。
支払い義務を免れるためには、次のような方法があります。

1.相続放棄
相続放棄をした方は、財産に関し初めから相続人ではなかったことになり、負債も財産も放棄することとなります。裁判所への申立てをします。

2.遺産分割
相続人の間で、借金を相続する方を決め、他の相続人は支払い義務を免れる、遺産分割協議をすることができます。相続人の間では、この話し合いは有効です。しかし、債権者にこの合意を認めてもらうためには、債権者の同意が必要なので、注意が必要です。

3.自己破産
相続放棄をすることができず、遺産分割についても債権者が同意しない場合、借金を相続したうえで、自己破産手続きをすることができます。
自己破産をすると、相続した借金や財産だけでなく、原則的にはご自身の財産も失うことになります。

4.過払い金請求
消費者金融など貸金業者からの借金を相続した場合には、上記各手続きをする前に、消費者金融等から過去の取引履歴を取り寄せ計算すると、過払い金が発生していることがあります。この場合には、消費者金融等に過払い金を請求することになります。

5.時効の援用
借金には時効があり、時効の期間を過ぎると支払い義務を免れることができるため、時効の通知を相手に送ります。これを時効の援用通知といいます。時効の援用には条件があり、時効期間が過ぎていても、支払いをしなければならなくなることがありますので、注意が必要です。





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